就学支援金と奨学給付金は、どちらも高校生活の費用負担を軽減する返還不要の支援制度ですが、支援の対象となる費用が異なります。

就学支援金は主に高校の授業料を支援する制度です。一方、奨学給付金は、所得などの条件を満たす世帯を対象に、教材費や学用品費など授業料以外の教育費を支援します。2つの制度は併用できる場合もあります。

この記事では、対象者・所得要件・支給方法・申請先の違いを比較し、それぞれの制度を分かりやすく解説します。

この記事で押さえる点

就学支援金=授業料。令和8年度は所得制限なし

学校に払う授業料を支える国の制度です。都道府県の上乗せが乗る場合もあります。申請・充当は学校経由が中心です。

奨学給付金=授業料以外。所得要件あり

教科書・教材・学用品など向けの別制度です。世帯の所得要件を満たす必要があり、保護者住所の都道府県へ申請する形が一般的です。

要件を満たせば併用できる

同じ費用への二重支給ではなく、授業料と授業料以外を分けて支える仕組みです。対象世帯の重なりは限られます。

就学支援金と奨学給付金の違いを比較

ニュースの「高校無償化」は主に授業料側(就学支援金+都道府県上乗せ)を指すことが多く、奨学給付金まで含めた全員無料ではありません。まずは比較表で全体像を押さえてください。

比較項目就学支援金奨学給付金
主な目的高校の授業料を支援授業料以外の教育費を支援
対象費用授業料教材費・学用品費など
所得要件令和8年度は所得制限なし低所得世帯などが対象
支給方法原則、学校が代理受領対象世帯への給付
申請先主に在籍する学校を通じて主に保護者住所地の都道府県
併用条件を満たせば両方利用可能条件を満たせば両方利用可能

入学金・施設の県補助は、上記どちらにも属さない第三の枠として県ごとに確認します。

就学支援金とは?対象となる授業料と支援内容

正式名称は高等学校等就学支援金です。高校等の授業料を支援し、多くの場合は学校が代理受領して授業料に充当します。令和8年度は国の就学支援金に所得制限がありません(私立などは上限があり、超過分は自己負担になり得ます)。

都道府県が授業料に上乗せする独自事業がある場合、それは就学支援金と別枠・別要件になり得ます。入学金や施設費の県補助も、授業料の就学支援金とは別物です。

授業料以外に残りやすい費目の整理は、高校無償化でも自己負担はいくら?もあわせてご覧ください。

奨学給付金とは?対象となる教育費と支給条件

高校生等奨学給付金は、授業料以外の教育費(教科書・教材・学用品など)を支援する返還不要の給付です。国の就学支援金とは制度も申請も別で、世帯の所得要件があります。

保護者がお住まいの都道府県へ申請する形が一般的です。年額は課程や世帯の状況で変わり、国の標準額を都道府県が運用します。

県外の学校に通う場合の申請先の考え方は、県外の高校でも授業料無償化は対象?で整理しています。

就学支援金と奨学給付金は両方もらえる?

それぞれの要件を満たせば、就学支援金と奨学給付金を併用できる場合があります。ただし、同じ費用に対する二重の支援ではありません。就学支援金は授業料、奨学給付金は授業料以外の教育費、と役割が分かれています。

授業料支援は広く、奨学給付金は低所得寄りです。両方出る世帯もあれば、授業料支援だけの世帯もあります。合算して「無償化の総額」と見なさない方が安全です。

それぞれの申請方法と申請先

就学支援金は、主に在籍する学校を通じて手続きします。申請書類の提出先や期限は学校の案内に従ってください。

奨学給付金は、保護者の住所地の都道府県へ申請する形が一般的です。学校所在地と住所地が違う場合でも、まず住所地側の案内を確認するのが基本です。

都道府県独自の授業料上乗せや入学金・施設補助がある場合は、その制度ごとの窓口・要件を別途確認してください。正式な可否・額・申請期限は、在学校と都道府県の案内が優先です。

シミュレーターで支援額の目安を確認

当サイトの高校シミュレーターでは、授業料まわりの支援と、条件を満たす場合の奨学給付金の年額目安を分けて表示します。結果を見るときは、費目が授業料なのか教材などなのかを意識してください。

まず都道府県・学校種・課程・授業料を入れ、授業料支援(国+県上乗せ)の目安を見る。次に世帯区分を選び、奨学給付金の年額目安が出るか確認する。入学金・施設の入力がある県では、その補助も別行で見ます。

授業料支援と奨学給付金の目安を分けて試算

高校シミュレーターの結果では、費目ごとに支援と自己負担の目安を確認できます。

高校の学費支援金をシミュレーションする

主な出典

都道府県独自制度は年度・制度ごとに要件が変わります。正式な可否は学校および都道府県の案内が優先です。